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なんでもありで色々なしなアメリカ2
さて今回は前回の続きのアメリカ料理のお話。
と言ってもアメリカ人からリアルに教えてもらった話ではなくて日本にいるときに学んだアメリカ料理。
2010年ご頃はまだアメリカ料理と言っても今みたいに本場直輸入みたいのはかなり少なくてあってもハンバーガーなどのファストフードをボリューミーにアレンジしたお店がちょろっとあったくらいかな。
その頃私はステーキとワインのお店で責任者兼料理人をしていました。
ワインもナチュール系が少しはやり始めていた頃。
どちらかというとハイボールが主流のだったかな。
このお店でソムリエ修行中(今では日本を代表してるね)の同級生と立ち上げたこのお店を必死になってもがいていた。
そんな中、会社から新店舗の立ち上げでサービス兼ドリンカーの責任者が不在という事でソムリエ修行中の彼が異動になった。
心の中では「どうしよう。ホールやった事ないし、レジとかほとんど彼に任せていたし」と思いつつ元気に彼を送り出した。
翌日、本社から新しいキッチン(シェフ)がやってきた。
正直、20代前半の私は尖絶頂期で受け入れ態勢ゼロだった。
ところが彼はそんな私を受け入れ真っ向からダメ出しの連発。。。
人事異動と初めてのホール業務で頭の中はめちゃくちゃ状態。
もちろん売り上げもままならない。
改めて考えてもこの時の社長は我慢の達人だったんだなと思う。
私は彼と色々な話をした。
今まで同級生と二人で試行錯誤の連続で四苦八苦営業をしてきたことや自分はイタリアン出身でイタリアンが得意だとか。
彼は真摯に聞いてくれた上で一言「なんでそんなに狭い考えなの?」
衝撃だった。10も歳が離れた先輩かもしれないが容赦無く噛み付いた。
それくらい本気で自分の意見が言えたのは彼がきちんと聞いてくれたからだと思う。
そこで彼からアメリカ料理を教わった。
散々料理を作ってきたがこれに関しては想像をはるかに超えた調理方法の連続で本当に毎日が楽しくなった。
基本的な調味料の作り方や、甘さの加え方。
食材のカットの仕方やお肉のグリルの仕方全くもって今までの味とは違うが食べてみるとエネルギーに溢れたネイティブアメリカの姿が想像できる味。
決して綺麗な料理ではないが今でいうアグリーデリシャス。
現地の人が昔から家庭で大事にしてきたような味。
学生時代から平均的がコンプレックスだった自分にとって自分の色を一つ見つけたような心の高揚だった。
そこから私はがっつりのめり込んだ。
ニューヨーク、シカゴ、カリフォルニア、テキサス、ニューオーリンズ、サンディエゴ、サンフランシスコにフロリダ。
とにかく片っ端から調べて聞くを繰り返した。
次男坊の性か彼が知らないことを自分が知ると本当に嬉しかった。
また、そこで売り上げや、経営のノウハウも知ることができた。
この擬似アメリカ体験が後に行くニューヨークのきっかけになったのは間違いないし自分の大切なピースの一つになっていることは事実。
こんな経験をたくさんして今にこれた出会いには感謝。
にしても色々あって色々なしとはアメリカの自由と規律の部分だなと。
一見自由な風潮はあれど料理に関しては風土色が強く、代用が難しいのも事実(リアルな味を再現する時)。
大量のバターミルクや、ピーカンナッツ。
まだまだ日本では根が張る食材たちに代用策は色々あるけど自分の中ではなしなんだよな。笑