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食の備忘録

食について

最近は日中の蒸し蒸しと夜風の冷たさが東京の夜ですね。

奄美諸島は早くも梅雨入りしたみたいで毎年恒例の梅の仕込みもそろそろだなぁと季節のうつろいを肌で感じています。

長く料理、飲食業界に身を置いて過ごしておりますと各業者様からおすすめされた食材から季節を感じることも多かったのですが開業して一年様々な心境の変化とともに家事、育児をされている客様のご家庭に出向くことも多くみなさまの生活を少し覗かせていただく機会も増えました。

そこで感じたものは以前いた業界とは似ているようで全く別物の食事のあり方でした。

飲食、販売の形態をとる店舗型、ケータリング型ともにある商品に対して不特定多数のお客様がご来店され気に入った物をお召し上がり、またはご購入されていくのが一般的だと思います。

すなわち買いたくないものは買わないし、食べたくないものは購入すらしない。

ただ、逆を言うと入ってしまったら買わざるを得ない状況になってしまいますのでそもそも気になる程度で飲食店には入らず、よく『冒険して入ってみた』とか『あのメニューチャレンジする』といったように形容されています。

私は以前、その部分を深く掘り下げメニューを開発したりお店を立ち上げたりと飲食事業部の代表を務めておりましたが、そもそも『食』とは食べ手に冒険させるものでもチャレンジさせるものでもなく、特に私どもがやっている家庭料理、パーソナルシェフと言うものは『安心』させるものだと考えています。

確かにチャレンジングな試みというものは大切だと思いますし、私自身、新商品などを気にして食べてみる事はありますが、ここの新商品という安心感からまず購買意欲が湧きますし食欲が出ます。

このように、まず食の分野で大切な事は私は「安心」だと考えます。

するとその安心を何から与えられるか?

『清潔感』『食材知識』『笑顔』『技術力』『会話』

などなど努力や行いで与えらることもたくさんありますのでこれは継続するとして(モチベーション維持が重要)

肝心なのは与える側のスタンスやモチベーションを維持することが大切であると思います。

料理人、料理家というものは不思議な生き物ですごいものをみたり美味しいものを食べたら自分も作ってみたい、真似したいとそれを認めながらも自分の技にしたいと思います。

それは料理だけに限らず人のいいところをすぐに吸収したいと思う気持ちが強いからです。

そこで刺激をいただくために食事にいったり映画を見たり、読書をしたり一見遊んでるだけに見えるかもしれませんがこの時間を作ることによって安心感をより与えられるパーソナルシェフになれると思います。

きっとそういうシェフなら話していても楽しいですしね。

簡単ではありますが本日のミーティング内容の備忘録も込めて、会社組織としての心構えと私たちの思いをつらつらと。